ウタコの「駆け抜けて北近畿~いとしきカオスデイズ」 ふくたんコラム

ふっくらごはんに感動、歴史・文化をのぞきこむ小浜めぐり

1日8,000歩以上歩こうと決めている水田ウタコが、北近畿周辺の施設や飲食店に出向いて、見たこと、感じたことを自由につづる「ちょい旅」紀行。第4回は福井県小浜市。季節が夏の終わりのハーモニーを奏でるなか、私は「小浜=海」というイメージの向こう側にある魅力に惹きつけられた。

道の駅で小浜のエナジーまとめてキャッチ

この北近畿界隈を町から町へとふらふらしていると、どの町もどの場所も、それぞれ違う魅力にあふれ、違う表情を持っていることにいつも心がざわめく。そんな魅力の詰め合わせバリューセット北近畿において、一味違う特別な場所で、伝統と革新が両立する興味深い町が、福井県小浜市なのです。

高速で小浜に降り立つとまず目に飛び込んでくるのが道の駅「若狭おばま」。

運転していて、「〇〇km先に道の駅」という看板を見つけると、しらみつぶしに飛び込み、うっとりと名産品を眺め、どっさりと地元産のお菓子や野菜を買い込み、わっさわっさと近辺施設のチラシやパンフレットを大量に持ち帰る私。道の駅からその「町となり」が伺い知れてしまうところもあると思うのです。

道の駅「若狭おばま」は、小浜に行くたびに立ち寄ってしまう魅力の宝庫。 「石窯パンの郷こころ」のパン、くずまんじゅうが有名な「伊勢屋」の丁稚ようかんなどなど、食べるたびにさすがと唸ってしまうクオリティの高いものが、この道の駅でまとめて買えるのはなんともありがたいこと。 そして、なんといってもへしこ。へしこを愛してやまない私にとって、この道の駅はへしこの聖地。さまざまな生産者が作るへしこがずらり。そのときどきで、冷蔵ケースの中から目が合ったへしこや醤油干しを買い求め、その日の晩餐にしてしまうのがすっかり我が家の恒例。安くておいしいのよ!

お昼時に立ち寄るといつも食べてしまうのは「醤油香る鯖サンド」(ハーフサイズ400円)

鯖がはみ出す鯖サンド

名産の鯖のフライに小浜の梅ソースが絡み、地元の新鮮野菜もふんだんに入っている。 すべてを包んでくれるのは石窯パンの郷こころのチャパタ。「鯖とパンってどうなの?」と当初はいぶかしがってたものですが、これがとても合う。香ばしさとあっさりとした酸味のハーモニーはどんな気分の胃袋にも寄り添ってくれる。ハーフサイズといっても食べ応え十分。ひとりでさくっと車内ランチするのには最高の一品。

ひとりなら鯖サンドで十分なんだけど、家族や友人と来た時にはちょっとなぁ……と思っていたところ、2021年6月末にレストランがオープンしたと小浜の友人に聞き、わくわくしながら長男と馳せ参じました。

そこは、道の駅の敷地内にできた「和久里のごはんや おくどさん」。

食欲そそる看板が出迎えてくれる

道の駅と同じ敷地内にできたおくどさん。 店内に入るとすぐ、カウンターに席札がずらり。この中から自分の席に置く札を選ぶんだけど、かわいいキャラクターの面々に「どれにするどれにする」と昂っちゃう私と長男。

席札を選んで、テーブルに置いて、いざ注文

そしてレジカウンターで注文。「プリフィクスビュッフェ」というスタイルのビュッフェらしい……。ぷ、ぷれふぃくす……?
たくさんの種類のおかずがずらりと並んでいるなかで、2~4品をチョイス。その時の気分で自分好みのランチを作り上げられるというシステム。これにはテンションが3段階もあがっちゃう!  選んだおかずにごはん、汁物、豆皿、サラダ、小鉢がつく。なかなかのボリュームで心も体も満足。

ずらりと並ぶおかずを見て本日のランチを決められる
この日のおかずラインナップが記された看板

おくどさんの売りは「90%以上地元食材」。 小浜界隈のお野菜、お米、お魚などなど、新鮮な食材で創られたおかずの数々が目にも美しい。

ごはんはお釜から直接よそってくれる。しかも、お替り自由。

店員さんがお客の好みの量をよそってくれます。

この店のお米は小浜市宮川地区で作られている特別栽培米「ひまわり米」だ。 わたし自身もコメづくりをしているし、田舎暮らしなので普段から美味しいお米を頂いている自負はある。けれどもこのひまわり米は格別。お茶碗によそったごはんがもうすでにフォトジェニック。ツヤ、きらめき、一粒一粒ふっくらした美しさ。口に入れるとじわじわと甘味が広がっていき思わず顔がほころんでしまう。ごはんの美味しさの感動を伝えたくてはっと長男を見つめたら、長男も目をかっぴらいて私を見つめていたほど。価値あるふっくらごはんを食べられる、素晴らしき「おくどさん」。

実際に見るときらめいてるごはん

私が選んだおかずは「蒸し鶏とアボカドの麻油和え」と「鯖しそタツタ和え」の2品。

この日の小鉢(写真右上)は「厚揚げのくわ焼き」でした。

長男は「夏野菜たっぷりの卵焼き」「五目ハンバーグ」「夏キャベツと豚肉のロールしょうが焼き」の3品をチョイス。 おかず2品で1,250円、3品で1,500円、4品で1,750円という料金設定なので、自分の胃袋と財布と相談しながらその日のボリュームを決められるのもよい。

美味しさを噛みしめる長男

おかずもひとつひとつ丁寧に作られているのが伝わってくる。「なにこれ食べたことない」「これにこれ合わせると美味しいんや……」とおかん的にも勉強になるおかずの数々。味がそれぞれ異なるので飽きることなく頂ける。はーー幸せ。

座敷席もあるので赤ちゃん連れのファミリーも、ゆっくりとランチを楽しめそう。ビュッフェ以外にもカレーやうどん、デザートセットもあるのでいろいろ食べてみたいな。

常設展だけでも価値のある若狭歴史博物館

心もおなかも満たされたので、お次は福井県立若狭歴史博物館へ。

目的は、企画展「嶺南美術展 夏休みは博物館で昆虫採集!─スカラベからフィギュアまで─」(8/31で終了)

スカラベとは、古代エジプトで「ふんころがしみたいな虫たち」の総称。昆虫をモチーフにした絵画やアクセサリーがずらりと並ぶ。 貸し切り状態だったのでディティールをじっくりと鑑賞したり、近づいたり離れたりいろんな角度で堪能。虫の美しさにインスピレーションを受けた作品が多数展示されている。蝶々をモチーフにした草間彌生のシルクスクリーンや、鮮やかに表現されたアンディウォーホールの版画が小浜で見られるなんて!

企画展は終わってしまったけど、この歴史博物館は常設展がとても素晴らしい。この日で常設展に足を運ぶのは4回目。観るたびに新しい発見がある。

小浜は昔から鯖街道を通じて京都・奈良とのつながりが深く、その影響からか仏像の数がとても多い。そして祭り。各集落に祭りが今も残り、その様子が映像と音楽で見られるほか、食事や衣装などの展示もあるのでとても立体的に祭りを感じることができる。

長男はなぜか木簡(墨で文字を書くために用いられた短冊状の細長い木の板)を解説する「木簡ナビ」にハマってて、なんで木簡やねんと思って見てた私もまんまと木簡にハマる。木簡のおもしろさを小浜で知ることになろうとは。

隣接する「若狭の里公園」も広々として気持ちよい

箸の町に誕生した、「かけはし・・」御殿

小浜の住宅街に江戸時代に建設された「護松園(ごしょうえん)」という立派なお屋敷あります。なんと福井県有形文化財に指定されています。もともとは北前船の商人「古河屋」5代目が1815年、小浜藩のお殿様など賓客をもてなすために建てたものだとか。長年使われていなかったこの木造の建物は2021年5月、「GOSHOEN」と施設名を改めてオープンしました。

その中にカウンター6席の小さなコーヒースタンド「ene COFFEE STAND」があり、気軽にお茶できるようになってます。福井県有形文化財のなかで一服する母子。ぷわ~、贅沢だわ!

江戸時代のような街並みを歩く
「GOSHOEN」2階からの眺め

「小浜のかけはし・・となる、みんなの別邸」というコンセプトが表すとおり、「GOSHOEN」は古い立派な建物をただそのまま開放するだけではない。新しいセンスや、人が集まるアイデアなどがミックスされていて、とても居心地の良い空間になっている。

壁はベンガラの桃色がかわいらしい
彫り目がつるつるで思わず足をすべすべしてしまう床

「ene COFFEE STAND」で注文したドリンクを「みんなのリビング」と称された広い和室でお庭を眺めながら頂く。椅子が全部かわいくて(そして高級そうで)どこに腰を据えようかと悩んでしまう。ずっとここでまどろんでいたくなっちゃう。

20畳ほどある広々とした和室

「みんなの図書館」はコワーキングスペースとしても使えるらしい。ここでゆっくり本を読んだり仕事したりするのもいいな。

こちらが「みんなの図書館」

この場所はマツ勘というお箸屋さんが運営されているとのことで、GOSHOENの中にも箸の直売所があります。POPなデザイン、さまざまな木で創られたもの、貝が埋め込まれたものなど、箸の世界の奥深さを目の当たりにできる博物館のよう。

一通りお屋敷をふらふらしたのちドリンクを注文。私は店員さんにおすすめされたヘーゼルナッツラテ、長男はフルーツティーを注文。 ヘーゼルナッツラテはくどくないけどコクはある、さっぱりとした味わい。沁みる~。フルーツティーも一口もらったけど、さわやかな酸味が暑い日には心地よく気分爽快。冬にホットで飲むのもおいしそう。

玄関にかかる暖簾をバックに乾杯

行けば行くほど行きたい場所が増えて、食べたいものも増えていく。そんな魅力の宝庫・小浜。帰途、車の中で長男が「次に住むなら小浜やな」と言いだしてびっくりしたけど、わかる、母も同じ気持ちです。

【施設データ】

施設名道の駅「若狭おばま」
住所福井県小浜市和久里24-45-2
Tel0770-56-3000
開館時間9:00-18:00 *季節により異なる
休館日年中無休(年末年始を除く)
施設名和久里のごはんや おくどさん
住所福井県小浜市和久里24−25−1(道の駅若狭おばま 隣)
Tel0770-64-5246
開館時間11:00-17:00
休館日月曜(祝祭日の場合は翌日)
施設名福井県立若狭歴史博物館
住所福井県小浜市遠敷2丁目104
Tel0770-56-0525
開館時間9:00-17:00
休館日年末年始、当館指定日
施設名GOSHOEN
住所福井県小浜市北塩屋17-4-1
Tel0770-64-5403
開館時間10:00-17:00
休館日水・木

【今回のお小遣い】
<おくどさんの選べる一膳>
2品 1,250円
3品 1,500円

<福井県立若狭歴史博物館 入館料(企画展)>
おとな 600円
こども 200円

<ene COFFEE STAND>
ヘーゼルナッツラテ 550円
フルーツティー 450円

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