ほぼ毎日ランチ部 カフェ&ベーカリー

garden cafe N kitchen【福知山/カフェ】庭とスイーツが心を満たしてくれるカフェ

庭をながめながらほっこりランチ
”甘さ”も補給して幸せ満開

Vol.10 【2020年7月某日のランチ】
「garden cafe N kitchen」月替わりランチ 1,200円
+食後のスイーツ 豆乳プリンパフェ 800円

「心を亡くす」と書いて「忙」。アカン、アカン、忙しいと他人にやさしく接することができなくなる。そんな自分を”救済”せねば……。ここは心機一転、豊かな自然に抱かれて、のんびりゆったりとした気分でランチを楽しもうじゃないか。

7月某日午前11時、絵に描いたような梅雨空のもと、福知山市大江町の「garden cafe N kitchen」へ向かった。豆乳プリンと焼き菓子で知られる「N kitchen」が移転し、「garden cafe N kitchen」という名前のカフェに生まれ変わって、今年5月にオープンした。
オープン当初はお菓子とドリンクのテイクアウトのみだったが、コロナ感染防止対策の緊急事態宣言解除後の6月からイートインを開始。そして7月から「月替わりランチ」を始めたばかりだ。

福知山中心部から国道175号を宮津方面にひたすら走り、関という交差点を左折して府道9号線(綾部大江宮津線)に入る。元伊勢外宮へ向かう途中、「garden cafe N kitchen」の看板を見つけたら左折。初めて訪れる人は、「こんなところにカフェがあるの?」と疑うかもしれないが、200メートルほど先にお店が見えてくるから安心して。

ゲートをくぐると左手が庭園、右手にお店がある。

駐車場にクルマを止めゲートをくぐり、季節の花々が咲く庭を左に見ながら店のドアを開けた。店主の河田さんに「ふくたん」と『ほぼ毎日ランチ部』の説明をし、今日いただくランチを記事にすることの承認を得てテーブル席についた。
注文したのは、数量限定の「月替わりランチ」(1,200円)。7月のメインは「照り焼きチキン」だ。メインの照り焼きチキンにごはん、小鉢2品、汁物、漬物、ほうじ茶がつく。
ランチができあがるまでの時間、その位置にあることが運命づけられたかのように存在する3つの大きな窓の前に立ち、それぞれの場所から見える庭園の景色の違いを楽しんだ。

外光が注ぎ込む店内。右手に見えるのは庭に面するカウンター席。
店内にもグリーンが置かれており、気持ちがなごむ。
大きな窓は額縁、切り取られた庭の景色は絵画のようだ。

やがてプレートにのったランチがテーブルに到着した。オレのためにキッチンできちんと照り焼きにされたチキン。その横に半熟卵、奥にサラダ。小鉢はひじきときゅうりの酢の物だ。では、照り焼きチキンよ、オレの心身のエネルギーになってくれ。

7月から始まった「月替わりランチ」。7月のメインは「照り焼きチキン」。

パクパク。やわらかな鶏もも肉と甘辛の照り焼きダレが口の中でからまる。ほぐれる。噛みくだかれ、するすると食道を通ってゆく。追いかけるようにごはんをほおばる。
照り焼きチキンとごはんはきっと相思相愛だ。つまり、相性がよい。しかも小鉢はどちらもオレの好物。わかめと豆腐の味噌汁は、じつに素朴な味で気持ちがほどける。箸はドンドン進んだ。そして完食。ほっこり、にっこり。

ぷりぶりっとした照り焼きチキン。色が香ばしい。

食後、店主の河田さんに話を聞いた。
「調理師学校を卒業後、飲食店に就職しました。Uターン後、まず菓子製造業を始め、お菓子屋さんを営みながらカフェの準備をしていたんです。ええ、これからもお菓子の製造・販売は続けます。今はお菓子とカフェは半々ですが、じょじょにカフェを充実させていきたいと考えています」

入口の左手にある店のロゴと街灯。「N kitchen」の「N」は、店主のイニシャルをとったもの。
お店に入るとすぐ右手にあるお菓子のコーナー。テイクアウトのお客さんはこちらでお菓子を選ぶ。

その後、取材用に再度メニューを見ていたら心がざわついてきた。この店の定番スイーツである「豆乳プリン」を使った和風のパフェ「豆乳プリンパフェ」(数量限定)を食べずに事務所に戻ったら、オレは数日間きっと後悔するだろう。その結果、仕事が手につかないかもしれない。心がささくれだつかもしれない。それは困る。オレは迷わず注文した。
「豆乳プリンパフェ、ください!!」

やがてテーブルに降臨。2色のゴマチュイール、抹茶アイス、台湾風カステラ、きなこ、あんこ、黒糖ゼリー、豆乳プリン、生クリーム、玄米フレーク。これに黒蜜がつく。このメンバーはオレにとって「甘味オールスターズ」である。

いろんなスイーツの味を楽しめる豆乳プリンパフェ。N kitchenの定番スイーツのひとつだ。

“オレ的甘味オールスターズ”は、「ひとときの甘い生活」と異なる甘味を楽しませてくれた。甘味には、紫陽花の色のようにグラデーションがある。うふふふ、「酸いも甘いも知り尽くしたおじさん」になるとわかるのだよ、甘さのグラデーションが。

カラダの隅ずみまで甘味が届けられ、オレという庭に幸福感という名の花が満開になった。今なら世界中の人に対して”甘くやさしく”なれるぞ。この幸せを誰に感謝しようか? 
まずオレの質問に笑顔で対応してくれた店主の河田さんに感謝、次に目の前に広がる心を癒してくれる庭と胃袋におさまったランチ、豆乳プリンパフェにもありがとう。
こうして到着する前とは別人のようになったオレは、「大江町の豊かな自然と四季の庭を楽しめるカフェに幸あれ!」と心の中で唱えながら店を出た。空は相変わらず梅雨空だったが、気持ちは晴れ晴れとしていた。

店内から見れば借景となる庭。その庭から店を撮ればこんなふうに見える。
駐車場に備えられたお店の看板は店の窓に似ている。
店名garden cafe N kitchen (エヌキッチン)
住所京都府福知山市大江町二俣903
電話番号0773-56-0012
営業日水・木・土・日曜日
営業時間11:00~17:00

※上記データと料金は2020年7月13日現在のものです。

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