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京のごはんや【福知山市/綾部市/麹味噌製造・販売】厳選された地元食材を使い、手間暇と愛情を注いでつくった麹味噌

取材・文 倉田楽

「北近畿チンミ共和国」第2回「ユニークな味噌」でジビエと味噌が合体した「鹿肉味噌」を紹介しました。
販売者の京のごはんや(京都府綾部市)は2022年秋、その鹿肉味噌を含む既存商品をすべてリニューアルし、新たに麹味噌を販売しました。「おいしいごはんをモリモリと食べてもらいたい」というオーナー由良さんの想いから生まれた「おかず味噌」3品を紹介します。 

食品添加物をいっさい使用していない麹味噌3品

地元の食材を生かした3品の麹味噌が2022年秋にデビューしました。蕎麦麹の鹿肉味噌(1,300円)、熟成米麹の柚子味噌(1,300円)、万願寺甘とうがらし味噌(900円)です。これまでどおり福知山市の由良が製造し、京のごはんや が販売します。

左から熟成米麹の柚子味噌、万願寺甘とうがらし味噌、蕎麦麹の鹿肉味噌

京のごはんやの麹味噌の1つ目の特長は、使用する麹や鹿肉、野菜などの食材は熟練の信頼できる職人から仕入れており、着色料や保存料など食品添加物をいっさい使用していないことです。

2つ目の特長はごはんとの相性がバツグンであること、3つ目の特長は麹味噌に使用する食材はすべて京都府産であることです。
「地元の食材を生かした商品が地元はもとより全国の方に知っていただきたいと願っています」(由良さん)

これら3つの特長から、京のごはんやの麹味噌は、地元の食材を使い、健康に配慮した食品であることがわかります。発酵商品はもともと日本の伝統的な健康商品ですから、麹味噌はカラダが喜ぶ商品。そして、ごはんのお供、つまり「ごはん味噌」といえるでしょう。

発酵食品には、「保存できる」「滋養の宝庫」「個性的な味と香り」「乳酸菌や酵母の働き」といった魅力があります。京のごはんやの新商品も、それらの魅力を存分に発揮しているのです。

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2022年秋にデビューした麹味噌3品(由良さんは「麹味噌3兄弟」と命名)を紹介しましょう。

「蕎麦麹の鹿肉味噌」(1,300円)は、福知山市で50年以上にわたり、ジビエを提供している精肉・猪肉・鹿肉の店「浜」の鹿肉を使用しています。

血抜きに代表される熟練の職人技が細部まで行き届いた肉の処理。これにより臭みがなく高タンパクで良質の鹿肉が福知山市近郊の食品関連会社や飲食店に供給されています。

精肉・猪肉・鹿肉の店「浜」
華麗なる包丁裁きを見せてくれる「浜」の女将さん
鹿肉を見る女将さんの眼差しに熟練者のみが放つ凄みと深みが感じられる

蕎麦の抜き実に麹菌を加えてつくる蕎麦麹は、これまた熟練の麹職人がつくる食品で、北近畿では珍しいもの。
蕎麦麹の鹿肉味噌は、厳選された安心な鹿肉と、珍しい蕎麦麹の奇跡的なマリアージュによって誕生しました。

升からあふれるほど盛られた蕎麦麹と完成した「蕎麦麹の鹿肉味噌」

その味わいは、蕎麦麹の粒々の食感が香ばしく、獣臭を消した淡泊な鹿肉とのバランスが絶妙。ごはんにのせてパクパク。ひと口で味覚の新世界が広がり、ふた口で脳内に幸福感が駆けめぐります。お酒の肴にもなります。

「米麹の柚子味噌」(1,300円)は、兵庫県丹波市の麹工房「おかしなこうじや」 のこだわりの米麹を使用。「旨み、艶、米の甘味はほかにない味わい。私が食べてきたなかで最もおいしく最高級の麹」と由良さんが絶賛する米麹です。

麹工房「おかしなこうじや」代表の本間速(はやて)さん

柚子は地元の自然栽培の農家から仕入れています。
2つの食材がめぐりあい、劇的な化学反応を起こしました。麹の甘味と柚子の凛とした香りが重なりあい、共鳴する味わいが生まれたのです。ほかの2品と比べ甘めの麹味噌となっています。

米麹と柚子から生まれた「熟成米麹の柚子味噌」

「万願寺甘とうがらし麹味噌」(900円)は、名前からわかるように、京都府北部特産の京野菜「万願寺甘とうがらし」を使っています。一般的なとうがらしとは異なり、甘味の多さが特徴で、やはり信頼のおける地元の農家から仕入れています。

万願寺甘とうがらしと「万願寺甘とうがらし麹味噌」

わたくし倉田楽は、さっそくごはんにのせてほおばりました。優しい味わいの万願寺とうがらしを米麹が引き立て、滋味深さが口の中でじわじわと拡散するではありませんか。

由良さんは「秘伝レシピによる田舎らしい優しいお味噌」と話します。秘伝レシピの正体は……。もちろん、内緒ですよね。商品完成の背後にあるアナザーストリーにも、ぐぐぐっと引き込まれます。

麹味噌を料理に使おう!
おすすめアレンジレシピ

蕎麦麹の鹿肉味噌、熟成米麹の柚子味噌、万願寺甘とうがらし味噌の3品は、家庭でカンタンにできる料理にも使えます。
由良さんに教えてもらったのは、まず野菜スティックやもろきゅうに添えること。これはパーティで活躍しますね。

野菜スティックに麹味噌を添える。野菜の彩りはパーティの演出にも最適
クラッカーに麹味噌とマヨネーズをのせて。ワインと合いそう

このほかに由良さんは、こんなアドバイスをしてくれました。
「レタスに麹味噌とごはんをのっけて巻いて食べるとおいしいですよ。焼きおにぎりや、味噌田楽の素材としても使えますし、焼き野菜や蒸し野菜に添えても相性バツグンです」

おお、麹味噌を使った料理がどんどん出てきますね。

レタスの中にごはんをのせ、その上に麹味噌をのせて巻いて食べると新鮮
茄子や厚揚げに麹味噌をぬればできあがる味噌田楽

そうか、麹味噌はごはんのお供だけでなく、主役を輝かせる「脇役」にもなるのですね。姿は見えなくても、ほのかに感じられる味噌の味や香りによって存在感を放つとは……。麹味噌は「料理世界の小さな働き者」といえるでしょう。

このほかにも、由良さんは「ズッキーニのチーズ味噌焼き」「味噌ドレッシング」「シラス味噌ピッツァ」などの「おすすめアレンジレシピ」をこっそり教えてくれました。
それは「ふくたん」読者にも伝えたいものばかりです。

見た目がチャーミングな「ズッキーニのチーズ味噌焼き」
サラダに欠かせなくなる「味噌ドレッシング」
オーブントースターでつくれる「シラス味噌ピッツァ」

おすすめアレンジレシピは、「京のごはんや」ホームページをご覧ください。

祖母と母から引き継いだ
レシピが息づく麹味噌

由良さんは、「万願寺とうがらしの麹味噌は、私が幼い頃から祖母がつくってくれたものなんです」と口を開き、こんな思い出を語ってくれました。

「祖母は毎年、時期がくると大量の万願寺とうがらしの麹味噌をつくって多くの人にふるまい、とても喜んでいました。祖母がなくなってからは、母、そして私がそのレシピを引き継ぎました。毎年万願寺とうがらしの収穫の季節になると、私は素朴で優しかった祖母を思い出し、愛情をこめて万願寺とうがらし味噌をつくっています」 

子や孫を思いやり、ごはんをいっぱい食べてすこやかに育ってほしいと願った祖母。その「愛情」と「秘伝のレシピ」を由良さんは一緒に引き継いだのです。

万願寺とうがらし味噌をつくる由良さん

「祖母がつくってくれた麹味噌のように、化学調味料や保存料、着色料をいっさい使わず、無添加でカラダに良いものを届けたい。そういう気持ちで麹味噌の製造・販売を始めました」
「京のごはんや」の麹味噌の中には、そんなメッセージが”隠し味”として溶け込んでいます。「ふくたん」をご覧になっている全国の読者も、一度その隠し味を味わってみてください。舌の上で踊り、弾み、ハートの奥までじわっと沁み込むかもしれませんよ。

店名京のごはんや
運営株式会社由良
住所京都府福知山市下佐々木612番地
Instagramhttps://www.instagram.com/kyounogohanya/
ホームページhttps://www.kyonogohanya.com
オンラインショップhttps://kyounogohann.base.shop/

「京のごはんや」麹味噌の販売店

【さんの丸】
京都府福知山市内記10-64
https://www.instagram.com/sun.no.maru/
【産直野菜ふくちマルシェ】
京都府福知山市東羽合町176
https://www.instagram.com/fukuti_marche/
【あやべ特産館】
京都府綾部市青野町亀無1番地の2
https://www.instagram.com/ayabetokusankan/

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