福知山市中心部を3つのエリアに分け、それぞれのみどころ、おすすめコースを紹介する「福知山きちゃった!プチ旅観光MAP」。第1回は、広小路・新町商店街エリアです。
兵庫県丹波市から遊びに来たカヨちゃん&ドラマちゃんが福知山をゆるゆるっとまち歩き。飲食したり、ユニークな人に出会ったり、お土産を買ったりして存分にプチ旅観光を楽しみました。その様子をイラストと文章でプチっと紹介します。
福知山をよく知らない人には観光の参考に、よく知っている人には魅力再発見につながればうれしいです。
取材・文=小林佳代子(カヨちゃん)
イラスト=まつざきさいか(ドラマちゃん)
【プチ予告】
第2回は「福知山城周辺エリア」、第3回は「福知山駅周辺エリア」を、カヨちゃん&ドラマちゃんが”プチ旅観光”します。さて、どんな発見と出会いがあるのか、首をキリンのように長くして待っていてください。公開は今秋と今冬です。
カヨちゃん&ドラマちゃんのプロフィール
カヨちゃん(小林佳代子)
Webメディアでライフスタイルの提案のほか、丹波地域の気になるモノやコトを女性ならではのゆるやかな視点で紹介する情報発信クリエイター。
現在3歳の女の子の育児中。カフェやスイーツが大好き。気になるスポットを発見したら誰かに紹介したくてうずうずしてくる性格。ドラマちゃんとは不定期でインスタライブ「画面越しのランデ ブー」を開催し、丹波周辺の美味しいものを紹介している。
LINK ブログ「ここちいい暮らしノート」/「丹波しるみる」インスタグラム / カヨ☆ここちいい暮らし探究ブロガー
ドラマちゃん(まつざきさいか)
仙台市生まれ、南仏育ちのイラストレーター/デザイナー。海外をうろうろした後、2019年に縁あって兵庫県丹波市へ移住。2020年春、仕事が一度根こそぎ吹っ飛んだのをきっかけ に、オンラインスナック「ドラマ」を開店。チーママとしてお客のドラマをネタに描いていたところ、カヨちゃんと出会う。こう見えて下戸で元コミュ障。著書に絵本作品『なーんだ』『あまのいわと~らんぼうなとらとやさしいらいおん~』 がある(共にsaïcaの表記でWAVE出版より発売)。
LINK Instagram / Saicaホームページ
ふくたん編集部から「プチっと解説」の案内
地域の歴史や文化に興味のある人、予備知識を少し仕入れてからこのエリアを歩いてみたいという人、そして今まさに福知山で観光中の人たちに向けて、少しばかり役に立つかもしれない「広小路エリアと新町商店街エリアの歴史・特徴」をカンタンにまとめました。公共施設の紹介、歩くときのポイントも添えました。興味のある方は下記をご覧ください。
【広小路~新町商店街エリア】プチ観光MAP
広小路~新町商店街エリアの全体マップはこちら!
今回は「午前中のプチ観光」。
赤で色付けした01~05のスポットについてご紹介します。
01~05の各イラストをクリックすると、各スポット紹介記事へ移動します!
(拡大したマップはクリックできません。ごめんなさい!)
01. 御霊神社
御霊神社でプチ旅観光ハッピー祈願
明智光秀ファン必見のスポット!
御霊神社の主神は宇賀御霊大神。福知山藩主である朽木稙昌の代、1704年に明智光秀の霊を合祀。光秀直筆の書状や家中軍法を蔵しています。
旅の始まりは「御霊神社」から……。境内の木々からみーんみーんとセミの鳴き声が響きわたり、子どものころの楽しかった夏休みを思い浮かべました。今回のプチ旅観光は”大人の夏休み”のようで、到着前からウキウキそわそわ。
NHK大河ドラマ『麒麟がくる』で”2020年の主役”となっている明智光秀。ヒールな印象の強い彼も福知山では、まちの整備をしてくれた明君主! そんな明智光秀を祀るのがここ御霊神社。
鮮やかな朱色が青空に映える本殿には、ところどころに明智家の家紋である「桔梗紋」があしらわれています。
立派な本殿に向かい、「今日の旅が楽しくなりますように……」と祈願。
境内でふと桔梗の花を発見。白や紫の可憐な花びらが気持ちよさそうに風に揺られていました。
明智家の家紋である桔梗は、福知山市の花にもなっているそう。
ここ御霊神社でも丁寧にお世話され、きれいに咲いている花を見て「光秀さんは、時代を超えてなお、福知山の人々に愛され慕われているんだな」とじんわり。
御守りにも桔梗紋を施したものがあり、「明智光秀ファンには必見!」のスポットですね。
境内を散策していると、思いがけず宮司さんに出会えました。
「明智光秀は、はじめはここではなく、常照寺(じょうしょうじ)の中にある神社に祀られていました。領民たちの願いもあり、福知山の基礎を作ってくれた君主の慰霊のために、もともと稲荷神社だったこの場所で一緒に祀られることになったんです」と宮司の吉田明弘さん。おだやかな口調で御霊神社の成り立ちを教えてくれました。
「へぇ~、そうだったのか~。ほ~っ!」とドラマちゃんと2人、宮司さんの話に聞き入りながら、御霊神社の起源を知ることができました。
「宮司さん、忙しい中ありがとうございました!」と感謝。
これからどんな出会いがあるかなとワクワクしながら、次のスポットに向かうのでした。
御霊神社にはパワースポット「叶石」や「堤防神社」など、ほかにもみどころがあります。 近くのお寺の境内に設けられた社で祀っていた光秀公の御霊を御霊神社に合祀した経緯には、興味深い物語があります。詳しくは下記をcheck!
02. 浅草家
The職人!な大将がつくる
名物のたい焼きを「たい験」
続いて向かったのは、御霊神社から徒歩2分ほどのところにある「浅草家」。
たい焼きの激戦区と言われている「東京・浅草」で修行をした大将が開いたお店。専用の金型で1匹ずつ焼き上げる「天然物」と呼ばれるたい焼きが名物です。
パリふわ食感の生地とたーっぷり詰まった優しい甘さの上品なあんこが特徴。
「毎日100匹以上は焼いている」と大将の河井弘章さん。
お話を聞いている間にも、たい焼きを求めるお客さんが続々とやってきます。
大将の第一印象は、”The職人”といった寡黙なイメージ……。話しかけるのは少しばかりドキドキしたけれど、「じつはなぁ、『泳げたいやきくん』の現代版をつくりたいんや」とだんだんとお茶目な一面がチラチラ。
ちょっぴりゆるキャラ(?)な浅草家のキャラクター「たいちゃんコプター」も大将が考えたんだそう。
壁に貼られたメニューを見て「え! なにこれ!?」と目を奪われた「クロワッサンあずきソフト(750円)」を注文。
浅草家のもうひとつの名物、クロワッサン生地で作った「クロワッサンたい焼き」がソフトクリームにダイブしているインパクトのあるスイーツ。
あつあつサックサクの食感のたい焼。ひんやりクリーミーなソフトクリーム。この「温かい」と「冷たい」のコントラストが絶妙で、サクサクほくほく。にっこり。
最初は「意外な組み合わせ?」と思ったけれど、食べてみればあつ~い夏にぴったりのメニュー。
プチ旅観光の1品目、おいしくいただきました♪
浅草家にはほかにも、かき氷やたこ焼きなど、たい焼き以外のメニューもたくさん。
詳しく知りたい人は下記ボタンをcheck!
03. tomtom natural market
カラダにいいもの、気になるものが
いっぱい。いいお店みつけたぁ~!!
浅草家を出て信号の角を曲がると、流木をつかった外観の、なにやらおしゃれな雰囲気が漂うお店を発見!
店の名は「tomtom natural market(トムトム ナチュラルマーケット)」。覗いてみると「オーガニック米あめ」や「島のハチミツ」「マヤナッツ」など聞きなれない食品やスパイス、こだわりmadeのお醤油やみりんなどの調味料……。
珍しい商品がずらーりと行儀よく並んでいます。
ふむふむ、気になるものがいっぱい。
階段を上ると2階は御霊神社や広小路通りを見下ろせる明るい空間。さらりと気持ちのよさそうな麻やオーガニックコットン素材のワンピース、Tシャツなどがまたもや流木にかかっています。さりげなく、ふわりと。
「実際に使ってみていいなと思ったアイテムや、福知山市や丹波市の農家さんから仕入れた商品もおいてるんですよ」と、おだやかな笑顔で接してくれる店主・増茂友美さん。
友美さんはご結婚され、福知山市大江町に移住。2019年8月に開店した「tomtom natural market」で、大地や自然と共生することをテーマにしたワークショップを開いたり、環境関連の映画の上映会を催したりしています。
小さな子どもがいる私は、できるだけ体によさそうな商品を選びたいなと思っています。でも、地元では探すのに一苦労。
その点、tomtomが扱っているのは、体にも自然にも優しい商品ばかり。気になった商品を手に取って「原材料は何ですか?」と友美さんに質問。すると丁寧に説明してもらえるので、とてもありがたい。
いいお店みつけた! ママ友にも教えてあげたい。
動きやすく、着る人の体型を選ばないお洋服や珍しいスパイスなんかもあって、ドラマちゃんもとっても楽しめた様子。
友美さんの選択眼が光るセレクトショップ「tomtom natural market」の住所・営業時間などを知りたい人は下記のボタンをクリック!
「tomtom natural market」をあとに、同じ広小路通りの並びにあるブックカフェへ。
歩いていると、なにやら気になるブロンズ像が……。
福知山音頭の振り付けのようです。そういえば「tomtom natural market」の前にも置かれていたなぁ。広小路通りのいたるところにあるのね。
ふむふむ。ブロンズ像はいったい何体あるのかしら? どうしてこんなに多いのかしら?
詳しくは下記の記事をcheck!
▼ ふくたん編集部の「プチっと解説」
福知山音頭のブロンズ像のポーズの秘密
それと広小路通りって、どうしてここだけ幅の広い道路になっているの?
ふくたん編集部さん、教えてくださ~い。
広小路エリア全体の歴史・特徴を詳しく知りたい人は下記の記事をcheck!
▼ ふくたん編集部の「プチっと解説」
広小路エリアの歴史と特徴
「広小路通り」の情報は下記の記事をcheck!
▼ ふくたん編集部の「プチっと解説」
「広小路通り」の歴史と特徴
04. book&cafeモジカ
読みたい本を店長が選んでくれる
本好きにはたまらないブックカフェ
「モジカ」は、「福知山シネマ」の隣の建物「まちのば」の2階にあるブックカフェ。
ブックキュレーターの西村優作店長が集めた本が、まるで図書館のように壁にぎっしり並ぶ様子は見ごたえあり!
読みたい本の概要を伝えると、リクエストした人にぴったりな本を店長がセレクトしてくれます。読んでみて気に入ったら購入も可。
ブックカフェなんて都会にしかないと思っていたので、福知山にあると知って嬉しい驚き。
「本の仕入れは神戸などに出向いて、自分の足で探しセレクトしています」と西村店長。
「自分で選んだ本だから、お客さんに合ったおすすめ本を探せるんです」とイキイキした表情で語ってくれました。
次にお店に行くときは西村店長に、とっておきの私だけの本を選んでもらいたいな。
カフェのメニューは、ドリンクだけじゃなくランチやスイーツメニューも豊富。
この日は暑かったので私は「アイスチャイ(550円)」を注文。
ミルクの甘さの中にスパイスの香りや味がしっかり。
ここまでの旅でちょっぴり疲れていた体と頭をふわ~っと癒してくれました。
うむうむ。これはほかのメニューへの期待もふくらむ!
ドラマちゃんもモジカの落ち着く空間をすっかり気に入った様子。
モジカの店名の由来やフードメニュー、屋上テラスなども紹介している記事は下記から。
05. トラットリア プルチネッラ
ここは地中海の食堂?!
ドラマちゃん大喜びのナポリランチ
モジカを出て広小路通りを音無瀬橋の方向に向かい、突き当りを左折。
町屋が並ぶ下柳町をしばらく歩く。すると「福知山市治水記念館」のその先に見えてくるオレンジ色の「TORATTORIA」の看板。
※今回は「治水記念会館」を見学する時間がなく涙を飲んでスルー。でも、ふくたん編集部さんがこの施設のみどころを紹介してくれています。また、治水記念館と「トラットリア プルチネッラ」のある下柳町地区の歴史も説明してくれています。
▼ ふくたん編集部の「プチっと解説」
「福知山市治水記念館」の記事はこちら
▼ ふくたん編集部の「プチっと解説」
広小路とつながる「菱屋・下柳町地区」の歴史と特徴の記事はこちら
今回のプチ旅観光でランチを食べるのは「トラットリア プルチネッラ」。人気店なので数日前に予約しておきました。本格ナポリ料理を楽しめるお店です。
店内に入るとまず目に飛び込んできたのは、ショッキングピンクの壁。次にショーケースに、所狭しと並ぶ料理たち。
「あれ、ここって福知山であってる?」と確認したくなるような雰囲気。
「小さいころ家族で食べに行っていた食堂みたい! 地中海の食堂はこのお店みたいな感じなんだよ~」と、ものすごく喜んでいる南仏育ちのドラマちゃん。
そっかそっか~じゃあここは、福知山にいながらにして地中海やナポリを旅している気分にひたれる店なんだ~と、ドラマちゃんにつられてどんどんテンションが上がってくる。
注文したのは、「ランチセット(2,500円)」。
前菜5品、お好きなパスタ、自家製酵母パン、ドリンク、イタリア菓子がセットのコース。
旬の生野菜とパンのサラダ、ナポリ名物の揚げピッザ、魚介風味の大麦サラダなど、今まで食べたことがないメニューばかり。福知山や舞鶴、宮津といった地元食材を使ったシェフ特製のナポリ料理がどんどん運ばれてきます。
魚介のうまみがギューッと凝縮されたパスタや、ジューシーなオリーブオイルを使った料理でおなかいっぱい!
ドルチェはレモンのシャーベットのような「グラニータ」というイタリア菓子でとってもさわやか。
最後に出てきたエスプレッソは、苦くておいしくないというイメージを180度変えてくれるほど甘くて飲みやすかったですよ。
大満足のランチでした。
忙しい合間を縫って、質問に答えてくれたイケメンシェフの栗林さん。
「コロナの影響で福知山駅前にあったお店からここへ移転したけれど、自分がいつかやってみようと思い描いていたナポリの食堂のようなお店を作ることができたんです」と嬉しそうに話してくれました。
栗林シェフが腕を振るう絶品イタリアンは、デートや記念日にもおすすめ。
予約がいっぱいのときはテイクアウトもできるので確認してみて。
プルチネッラにあるとっておきスポットの中庭のことや移転前の店名、住所・電話番号など詳しく知りたい方は下記ボタンをclick!
ランチをたっぷり食べて、午後の福知山のプチ旅にも期待いっぱいの2人!
どこへ向かうのか、どんな出会いがあるのか!?
続きは中編「午後のプチ観光」をご覧ください。
福知山きちゃった! プチ旅観光MAP
カヨちゃん&ドラマちゃんと一緒にまち歩き
第1回 広小路~新町商店街エリア
【中編】午後のプチ観光
・スイーツ好きカヨちゃん大喜びメニューのあるカフェ
・福知山の新しいお土産を発見!
・あの有名菓子店の◯◯◯◯専門店などなど、みどころ満載!
丹波地域の気になるモノやコトを女性ならではのゆるやかな視点で紹介する情報発信クリエイター。丹波地域の いいね!案内所「丹波しるみる」運営。
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